ヴィクトリアン時代のシルバープレート技法で仕上げたビスケットウォーマーです。 英国で1840年にElkingtonにより電気メッキ技法が発明され、シェフィールドに工房を持つHenryWilkinsonが1862年から1872年にシルバープレートを申請したマークが印されています。
ヴィクトリア時代の最新技術として、普及した歴史的な流れが垣間見られるビスケットウォーマーです。 シェルディッシュを左右に広げるバネ式構造は当時のスターリングシルバーでは製造できずシルバープレートで仕上げられています。中心部分から左右に広がる透かし紋様で飾られた内蓋を開きますと、シェル状のディッシュが広がります。ウォーマーの名のごとく、暖炉の前に置かれた大きなフットマンにトレーの上に準備したティーサーヴィスセットと一緒に置かれビスケットの保温を兼ねた器です。エドワーディアンの頃になりますとスターリングシルバーで作り上げる技法が確立します。その当時に作られたスターリングシルバーのビスケットウォーマーも幾つか見かけましたが、シルバープレート仕上げで作られた巧みな構造や枠組みのデザイン等の面白いビスケットウォーマーに出会えます。どうぞKOTETSUのミニコラムを参考にご覧ください。
HenryWilkinson
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