No.008 バンブーハンドル・ティーセット



バンブーハンドルのティーサービスセット、ハンドルに竹を巻いたのは熱伝導率の高いシルバーをいかに持ちやすく出来るか?と考えられたアイデアのひとつです。もちろん〜ティーポットのハンドルにシルバーを使っている場合でも上下のつなぎ目には必ず熱伝導を妨げる働きとしてしっかりと〜アイボリーがはさまっています。また、ウッドハンドルやハンドル自体を稀少なアイボリーで仕上げたティーポットなど、すでにカタログページにご紹介しているティーポットをご覧いただきましても、お分かりいただけますでしょう。

こちらのティーポットはシェフィールド1912年にWalker&Hallで作られたセットです。容量はたっぷり目とは違い、円盤型のティーカップ4杯くらいがベストのサイズですから、マイポットとして愛用されていたのかもしれません。ただ、チャイニーズティーがイギリスに伝わった頃のティーポットはこちらの容量をさらに小さくしたサイズのものが多いので、お茶の種類に合わせ、緑茶用にされていたのかも・・・しれません。日本人の私たちが想像する緑茶にお砂糖を入れて飲む?なんとも不思議な習慣に感じますが、当時の文献には真面目に紹介されております。それに欧米では、抹茶がスィーツにもブームを惹き起こしていますので、これは当時のイギリス人の方がもっともっと先見的な味覚?持っていたとも言えますでしょう。

さて、そこで話を本流へ、こちらのティーポットの脚にご注目下さい。リーフモチーフで仕上げられたとてもキュートなポットです。ミルク入れやシュガー入れの脚にも、同様にリーフモチーフを使われています。バンブーハンドルや蓋の摘み部分の菊花紋アイボリー細工などから想像し、西洋からの憧れであったチャイニーズティーをそのままティーポットのデザインに生かしたのではないでしょうか。

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