Part1. 永遠の都〜ローマ‘ボルゲーゼ公園’
Part2. 宮廷文化が育てた食卓芸術
Part3. おススメ〜貴婦人のロブマイヤーでお花見セッティング
七つの丘の町と呼ばれるローマ。どの丘をテーマに上げても物語が始まる魅力的な町です。はじめにローマ市の中心、旧市街地のすぐ北に広がるボルゲーゼ公園へヴェネト通りからゆっくり訪ねてみます。
公園の中には17世紀初め枢機卿シビオーネ・ボルゲーゼの郊外の別荘を活用したボルゲーゼ美術館があり、シエナ出身の貴族ボルゲーゼ家のイタリア・ルネサンスからバロック美術を中心としたボルゲーゼ・コレクションを展示されています。限られた時間制限の中で拝観しますので、予め日時を予約し制限時間内を有効に見回る秘訣がいるようです。ちなみに訪れた週はすべて予約でいっぱい。フリーのご入場は出来ませんというメッセージが掲げられていました。

イタリアでも有数のボルゲーゼ美術館。カノ―ヴァからベルニーニやティッツアーノと所蔵品の数々に酔いしれます。館内撮影はもちろんのこと、携帯電話&iPhon&持ち物を全てクロークに預け予約の館内案内時間とともに入場後〜二時間という限られた時間の中で見回りますので事前予習をおススメします。その後、当初イタリア式庭園で作られた後〜18世紀に流行ったイギリス式の自然な風景に作り替えた公園内をゆっくり見回りながら本日のティーサロン探しです。

公園内にはイタリア統一50周年を記念し万国博覧会会場として建てられたイタリア近代&現代美術を集めた国立近代美術館へと目指します。近代的な建物の中には空間も広々とオブジェや絵画が至る処に飾られています。それでは、そろそろランチタイム〜こちらの建物に隣接したオープンエアのカフェにて休憩タイムです。もちろんパラソルの下でお料理をゆっくり味わいながら、デザートタイムに挑戦です。 好みのタルトを二種類選び、紅茶をオーダー。 ティーパックスタイルですが英国のトワイニングティーパックが並んだ木箱からお好みのブレンドを選び 心地より風に吹かれながら〜ひと時のティータイムです。観光客よりも近隣のマダム&ビジネスマンが多く利用され、ローマ市内の喧騒を離れたい時にはおススメの カフェです。

さらに公園内にあります今回の目的地〜ヴィラ・ジュリアへ向かいます。
古代ローマ建築を作り上げたのはエトルリア文化とも言われる高度な文化を持ち、アンティーク銀器&ジュエリーを仕上げるフィリグリー細工という高い精巧な技術を伝えるエトルリア人。 ローマの征服以前、イタリア半島中部の先住民と言われ、ギリシャの影響の強い文化は初期のローマ人が模倣し、 ローマ建築の特徴的な建築を築きあげたとも言われています。 また初期の王制ローマ人はエトルリア人が王を何代が務めた後にローマは初期の共和制へ移行。 その高い文化を持ったエトルリア文化〜ヴィラ・ジュリア内のエトルスコ博物館が今回のテーマです。
建物は1550年頃、法王ユリウス3世が建てた別荘ですが、ローマのルネッサンス様式の建築の典型と言われる 中庭と回廊、その中庭は考古学者コッツァにより再現されたエトルリアの神殿を模しています。 神秘的なニンフェウムを囲む回廊〜今もこの場に佇んだ空気&光&風すべてを身体に感じた時間が想い起されます。 地球上に発祥し痕跡さえも残さずに消え去った数多くの高度な人類の文化にロマンを感じるのは?? アンティークからのメッセージを読み解くパワーと重なるようです。

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飾り菓子を食卓に飾り付けた器〜金器もしくは銀器を並べた17世紀の宮廷食器から趣向を凝らした装飾を施した 陶磁器のスープ入れ〜センターを華やかに仕上げた蓋付きのチュリーンを燭台と一緒に組み合わせた時代。 フランス式とも言われる〜冷たいお料理から温かいお料理全てを食卓に並べたフランス式食事形態から、 一人一人に取り分ける給仕によるサービス方法が定着したロシア式が取り入れられるまで、食卓を飾り付ける様々な セルヴィスセットが作られました。

毎日の朝食用のセルヴィスセットからお茶用のセルヴィスセット、正式な正餐会に至るまで器は目で楽しむもの という考えは日本に限らず西洋でも華やかな時代の文化を創りました。 唯一、現代ではイパーンもしくはセンターピースがその名残を残しています。 ダイニングテーブルに置かれる燭台はもちろんのこと、センター飾りを華やぐ銀器の一つです。 それではメインのお料理の後に繰り広げられますデザートタイム。 そこにお茶の用意を加えたセッティングを演出してみました。
お食事用よりも豪華な縁飾りを施したプレートに、デザートや生花やフルーツを飾るバスケット。 センターをピラミッド状に整える燭台とともに並べたセンターピース。 デザートタイムを彩るウィーン窯の見事な金彩エナメルプレートから当時の王侯貴族の華やかなりし時代を映し出し、 宮廷文化が育てた食卓芸術へのはかり知れない情熱を感じます。


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春が遅い北国にもようやく花の季節が訪れようとしています。そこでテーブルを飾るお花見セッティングをイメージ。日本の文化を誇る漆器の華やぎと貴婦人のロブマイヤーを合わせた桜を愛でるセッティングです。特にマイセンのブルーオニオンの透かし飾り&金彩飾りが漆器の金蒔絵に調和し華やかです。
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