心やすまるティー・ブレイクを



心からゆっくりくつろげるお茶の時間というと、やはり「紅茶」があげられます。 我が家もブレクファーストをいただく時には、何よりも暖かい紅茶で始めます。 そして、ギャラリーにいるときは「中国の岩茶」を飲み続けています。

人は「お茶をいただく時が一番の至福の時」と感じながら、生活を楽しんでいるのだ ろうと思います。

私も紅茶に沢山の葉の種類があると「目覚めさせられた時」、生産地から採取される 季節ごとの葉を取り寄せたり、それぞれのメーカーのブレンドティーを試飲したり 紅茶サロンを全国訪ね歩いたり、パリのティーサロン・イギリスのマナーハウスなど でもひとときのお茶の時間を楽しみました。

さらに、自分でお客様を招くことでお茶の時間をもっと知り、さらに「社交の場」と 言われる「サロン」の意味を考えるきっかけになったと思います。 もちろん「お茶に使われる道具」として「数々のアンティーク」が登場し、私の蒐集 歴に拍車をかける要因になったのは言うまでもありません。
 


誰かの真似で「お茶を演出」するのではなく、「お誘いしたゲストお一人お一人と いかに幸せな気分を共感できるか」が私のお茶の演出のテーマです。  


仕事の手を休めて、「さあ。お茶にしましょう!」


マホガニーのレディースデスクの上の書類をまとめて、真っ白いライナーをかけ甘ーいお菓子を数点、ハンドペイントで描かれた低めのコンポートやプレートにどんどん盛り付けしていきましょう。

春らしいお花も人の目を楽しませてくれます。甘いお菓子の香りがこれから始まる お茶の時間をときめかせてくれるようです。   
二人くらいのセッティングにはぴったりのオケージョンテーブルです。 持ち運びが簡単で、必要な場所に移動出来るので重宝です。

デスクの傍にオケージョンテーブルを寄せ、フラワーハンドルのトリオを用意しま す。ライトグリーンのカップの中には白地にパープルの蝶が「私にもお紅茶を のませてください」と囁いているかのごとく、紅茶を注いだカップに描かれています。 


実際、紅茶を注いだからこそ「偶然?の物語」が生まれてくるのですから 「素晴らしい」としか言えません。蝶を描いた方の思いと「同じ時間」を楽しめた気分になります。

この他にも紅茶を飲み干した時にカップの底に描かれたイギリスのカントリーフラワーを目で楽しめたりと。

如何にお茶の時間が大事なひとときであったかを100年の時を経た今も、心に訴える小物達です。
私にとって人生の一番大切な事を、無言で語ってくれた「アンティーク」への感謝を込めて今回のティーブル・トークを演出してみました。


どうぞ、皆様も至福の時をアンティークと過ごしてみて下さい。
春の訪れを告げる「ミモザ」、ドレーッサーチェスとの上にも飾り付けながらお部屋全体で 春を感じたいものです。


今回の 「 Victorian Tea 」 セッティングに使用した商品の紹介



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  物語の始まりを予感させるシーンです。 ティーナプキンには敢えて真っ白ではなくナチュラルカラーのリネンをそえました。 お見せできませんがお花の模様が同じ色合いの刺繍糸でお花をステッチしています。

チャールズ2世に嫁いだポルトガルのブラガンザ王家のキャサリン王女が、紅茶の入った大きな箱を 嫁入り道具のひとつとしてロンドンに持参したと言われます。紅茶は17世紀においてもまだ貴重なもので 貴族以外の人々が口にすることはありませんでした。
その後、大英帝国の最盛期に世界の海を渡って紅茶を 運んでくるようになるまでは・・・。 おもむろに美しいティーキャディーから、紅茶の葉を取り出す仕草は優雅そのものです。

    おしゃべりの間、ずっとポットのお茶を温かく保つためにティーコゼーをそばにおきましょう。


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  バカラのローズ柄グラスにウォーターキャンドルを浮かべ、ひと時の灯りを楽しみましょう。 少し低めのグラスも使い方次第ではいろいろと楽しめます。

ミントン・プレートの柄に合わせて、お菓子の色合いもコーディネートしてみました。

  大勢のゲストを招く場合は、めいめいが好き勝手に取れるビュッフェ・スタイルにし、コンソールテーブルに お菓子を色どり良く盛り付け、サロンチェアーに座りながらおしゃべりを楽しめるようにすると素敵です。
実は私もサロンチェアーの素敵な出会いを望んでいるところですが、近日中にようやく一脚手に入りそうです。
 

 関連ページ ・・・ コテツコラム 「 ヴィクトリアン・ティ 」