No.014 ケーキスタンド

アフタヌーンティーと申しますと、必ずや3段もしくは2段のケーキスタンドを使われる光景を見かけます。ヴィクトリア時代に始まったお邸のティーサロンにお招きするアフタヌーンティータイムは?・・・と申しますと、ゲストの方々のそれぞれの好みや、集まる人数などを考え、サロンの壁側にサイドテーブルもしくはサロンテーブルがセットされます。その上にティーセレモニーに紹介する何種類かの紅茶に似合った簡単なお菓子&サンドイッチ&スコーン&フルーツケーキなどをそれぞれケーキバスケット・B&Bプレート・コンポート・サンドイッチトレイなどに盛り付けながら、ティーセレモニーを楽しんでいました。しかし、自宅以外のティーサロンでは、サーヴィングをひとまとめにするため、数種類のフードを盛り付けたケーキスタンドをティーテーブルに置き、サービスの簡略化をはかりました。それがケーキスタンドの所以です。

当時もお邸で迎える主人の傍らには紅茶を注ぎれる為のティーサービスセット&ティーケトル&ティーキャディセットが置かれ、主人自らお招きしたゲストの方々へ紅茶をサービスしました。さらにお砂糖は?ミルクはどのくらい?と好みを伺いながら、会話を楽しんだとされます。もちろん、主人一人ではお湯の管理からお菓子の補充など、なかなか手が回りませんので、それを補う執事やメイドが忙しく動き回っていたものです。

サービスには人が何かをお願いしたい時に、さり気なく気遣う心得が必要です。その手順をひとまとめにした効率の良いサービスにうってつけのアイテムが、こちらに紹介しておりますケーキスタンドです。もちろん、ロンドンのホテルティールームにおきましても、小さなティーテーブルに人数分のお決まりスィーツを盛り付け運んできます。一番上には?中央には?一番下にはサンドイッチという約束事も順番もございません。何よりもサンドイッチはブレッドが乾かぬようにと、先に召し上がって頂くことを考慮に入れた置き方であったり、スコーンは温かい内に頂いてほしいというシェフの心遣いがあるならば、カバーをかけたり、ナプキンに包まれて一番上の段へ。もしくは最初にまとめて運ばれず、サンドイッチにご満足いただいたところで別のプレートに盛り付けて運ぶなどなど、それぞれのホテルのティールームにて独自のサービスを打ち出しています。そこには、何よりもお客様が満足いただけるようにというプロの気配りが感じられます。もちろん紅茶を淹れたティーポットの味の状態にも気を配り、ウォーターポットをほどほどのタイミングで注ぎ入れてくれたり、もしくはスィーツへとプレートを交換するタイミングをはかり、新しい茶葉に入れ替えてもくれます。もちろん、ティーカップに紅茶を注ぎ入れるタイミングをはかり、さーーっとティーポットを持ち上げ熱々の紅茶をサービスされます。そしてティータイムのひと時、十分楽しんでいただける為に、心地よい音色の音楽を奏でるサービスをされているところも多いです。

それは日本に伝わる茶道の精神にも似た、実に心地よい時間を味わうことの出来る空間です。あくまでも決まり事などにこだわらず、本来のお茶の味わいを楽しむひと時&生活の中でのエチケットのようです。そしてアンティーク銀器のお茶道具は現代の私達の生活に合わせたり、当時の使い方を再現したり・・お茶の世界を十二分に楽しめる銀器がたくさんございます。そんな銀器に似合ったお菓子とのコラボレーションを楽しまれながら、ティータイムを演出されてはいかがでしょうか。

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