Part1. コッツウォルズの小さな村〜テッドベリー&カッスルクーム
Part2. 英国古陶磁器でしつらうデザートテーブルセッティング
Part3. マダムおススメ〜テーブルを一枚のキャンバスに。


コッツウォルズの村々から今回はテッドベリー&カッスルクームでのティールーム巡りをご紹介します。イギリス人の庭園作りの真髄とも言える英国王室のチャールズ皇太子が30年程手がけたカントリーハウス〜HIGHGROVE。来年4月からのガーデンツアーを個人でも団体でも2月から受け付けるとのことですが、3時間ゆっくりスタッフの指示通りに隈なく歩ける体力を求められるガーデン巡りです。

16〜17世紀頃、この地方の羊毛産業の重要なマーケットタウンであったテッドべリ―に残された中世のカントリーハウスをチャールズ皇太子が30年前に訪れ「まるで何も描かれていない真っ白なキャンバスのようだ」と当時の庭を語っています。
その後、沢山の人々のアドバイス&ガーデナースタッフの献身的な手助けにより庭が見事に蘇ります。その30年もの年月を費やした目的には、風景とともに見えるカントリーハウスが訪れる人々の目を 楽しませ、心を温かくし、魂を養ってくれる場所になって欲しいという願いをガイドブックの中で語っています。皇太子が望む願いには庭を訪れる沢山の人々が喜び、庭の中で特別な何かを発見する喜びを持ってくれること。この言葉に込められた想いに今なお〜沢山の人々がコッツウォルズを魂の故郷として訪れる所以を感じます。

常々英国人の夢は田園に住む事。羊や牛や馬を飼い、野菜を作りゆっくりと流れる時間のなかで心が微笑むような生活を送る。田園の自然は確かな効用を持ち〜その中で人は自分というものを見る事が出来るのでしょう。HIGHGROVEが大切に育てる野生花草原&牧草地には野生の花や草がすべての動物の生活をサポートする為に不可欠であり、英国の野生生物を維持する上で続けている活動です。

※テッドベリーにはチャールズ皇太子の慈善活動となる活動拠点ショップ‘HIGHGROVE’も街の観光を担う名所になり、オーガニック食材&ガーデン用のグッズからウール製品&食材がおしゃれに並べられています。

コッツウォルズ巡りにかかせない宿泊施設やレストラン。
こちらは‘HIGHGROVE’ショップのお隣にあります宿泊&お食事に最適なCLOSE HOTELです。
ホテル内に入りますと、ティールーム&バーが入り口近くに設けられ、その奥へと〜向かった先には中庭を 眺めながらお食事を楽しめるサロンのようなレストランです。今日のランチメニューは身体を温めるスープ、アーティチョークのサラダにパイ生地仕立てのマッシュルームパイ が程良い量と味わいでした。

食後はティールームへ移動し温かい紅茶でひと息。‘HIGHGROVE’に紹介されていた縦長のティーコージをティーポットと一緒に添えてみます。

たとえ一杯の紅茶でもにたっぷり淹れられたティーポットから注がれた紅茶はスコーンやスィーツを頂かなくても実に幸せなお茶の時間です。ランチでお腹がいっぱいでしたので、ゆっくり味わう紅茶は最高のティータイムです。

コッツウォルズの村々には必ず中心に教会が残されています。テッドベリーにもゴシック建築の聖メアリー教会がお手入れの行き届いた花々に囲まれ聳えています。かつてウールチャーチと言われた教会ですが、中世から近代へと維持&保存問題が浮上。ヴィクトリア後期にウィリアムモリスを中心とした有志達がコッツウォルズの村々の破壊を留める活動により多くの自然と中世の建物が維持保存され続けています。

さらにイングランドで最も美しい村と言われますカッスルクーム。村への車の乗り入れを規制していますので、少し離れた駐車場から徒歩で向かいます。その小さな村にも教会はもちろんのこと、南北を抜ける1本の道が村の中心を通っています。
中世の頃、羊毛によって発展した村にはマーケットホールの跡が村の中心に残され、ハニーカラーの ライムストーンの家並みなど〜中世の面影が色濃く残っています。ところで村を通る1本の道〜その名もTheStreetです。 村には聖アンドリュ―ス教会が聳え立っています。
それでは、この村に500年以上の歴史のあるパブでティータイムを過ごしてみたいと思います。

幾つかのパブが営業されているようですが、その中のINという宿泊可能なパブにてクリームティーを頂きます。中に入ると、まるで迷路になった小部屋がそれぞれサロンになり、沢山の人々がランチタイムで賑わっています。

さっそくクリームティーをオーダーしますと、なにやら厨房に確認してから〜とのこと。時間帯がランチを過ぎたところですから・・・・・まだティータイムには早いのでしょう。 そこで窓辺の席を選び、パブの中を見渡してみます。漆喰の内装や天井、床面もギシギシと時代を感じます。きょろきょろしている内にクリームティーを用意して下さるとのこと・・・。 ティーパックを入れたティーポットサービスですが、ひと時の合い間〜紅茶を楽しみます。

紅茶を一杯〜味わっていますと、大きなスコーンを盛り付けたスクエアプレートの登場です。さりげなく盛り付けたスコーンと一緒にフレッシュミント&フレッシュストロベリーをアレンジした盛り付けが可愛らしいです。
季節にもよりますが、どうしてイギリスで頂く熱々の紅茶とほんのり〜甘いスコーンが美味しいと感じるのでしょう。いつもはジャムを程ほどに付ける程度がたっぷり?こんもり盛り上げてしまいました。言葉では表現できない絶妙なクリームティー体験。森の中を散策した後にいただくティータイムはスコーンの抜群の風味を楽しむ為に紅茶がある?そんな最高の味わいを楽しめる素朴なコッツウォルズのティールーム巡りです。

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※Part.2 は画像をクリックで、拡大画像がご覧いただけます。

紅茶の準備を整える時、たっぷりのお湯を用意したティーケトル&ティーサービスセットをオケージョナル テーブルに準備し、ティーカップは人数分をギャラリーテーブルに並べ〜それぞれお好みのミルク&シュガー& レモンを揃えたところで準備完了。
ジョージアンの頃にはティータイムを引き立てる上質な家具が特別に作られ、それぞれの流儀により特別なしつらいを繰り広げました。 つまり〜茶葉が宝石のように貴重であった事を意味しているのでしょうが・・・ ティーケトルやティーア―ンの為のテーブルはもちろんの事、ティーキャディを宝石箱のようにセットされたテーブルスタンド等など。 さらに正餐会の後で繰り広げられますデザートテーブルも、それはそれは・・・趣向の込められた演出。 ルールに基づきセッティングされたメイン料理からおもてなし側の趣向&センスを活かし華やかさを取り入れたデザートテーブル。 そんなイメージを掲げ〜メイン料理を終え、ひと時・・・デザートテーブルセッティングに英国古陶磁器のロイヤルクラウンダービーを 重ねてみました。

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※Part.3 は画像をクリックで、拡大画像がご覧いただけます。
英国陶磁器を飾る花々〜独特な視点から描かれた美しい英国古陶磁器のデザートプレートに出会います。そこには人々が心より望む自然との共有&営みを常々考え続けた人々の結晶のようです。テーブルを一枚のキャンバスに例えるならば、セッティングする一枚一枚のデザートプレートをガーデンのようにしつらえてみたい〜という願いを込めてみました。
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